===================================== XML Consortium News X M L コ ン ソ ー シ ア ム ニ ュ ー ス 2005年2月号 ===================================== ついに花粉が飛び始めました。 私は外出時にはマスク、帰宅したら目の洗浄、自宅では空気清浄機で防衛します。 最近では衣類に付着した花粉が室内で飛散するのを防ぐスプレーが人気だそうです。 近所の薬局では本体は売り切れで、詰め替え用しか残っていませんでした。あまり の人気で生産が間に合わず、再入荷のめども立っていないとか。花粉に対する警戒 の高まりを感じます。また花粉とほぼ時期を同じくして迫ってくるのが年度末です。 多忙な日々をお過ごしとは思いますが、お疲れ直しにご一読いただければ幸いです。 メールマガジンの配信先については末尾の案内をご覧ください。 ===================================== 【目次】 ===================================== ◆部会探訪:ユビキタス・組み込み部会 ◆部会探訪:メタデータ活用部会+Webサービス活用部会 ◆活動実績(2005年2月) ◆今後の予定 ◆運営委員会から ===================================== 【部会探訪:ユビキタス・組み込み部会(2月24日)】 ===================================== 今回の部会ではデバイスとアプリケーションの標準規格がメインテーマでした。 これまでの傾向を見る限りではデバイスとアプリケーションは個別に検討されるこ とが多いため、両者の接点や全体を通して標準化を考察しようということになった ようです。まずはUPnP(Universal Plug and Play)などを題材にして、デバイス の位置情報とそれを扱うアプリケーションについて意見交換がなされました。 例として建物内で位置情報を取得して道案内に役立てるシステムも採りあげられ、 当日の自分の体験からも必要性をひしひしと感じながら聞き入ることができました。 実は私は部会会場に到達するまで文字通り右往左往してしまったからです。 ただし位置情報とは緯度や経度は取得できても、高さ(階)の扱いがまだ難しいの だそうです。カーナビの利用者なら、上下に重なる道路を走行中に機械が誤認識す ることを体験したことがあるかと思います。建物内の位置情報を扱うとき、階段や エレベーターなどフロアを移動するときの処理や、吹き抜けがある構造にはまだ対 応しきれないことが多くあるそうです。 また人間の行動や移動の履歴をどう記述していくかにも関心が高まりました。こう した性質の情報を扱うときの考慮点からアイデアまであらゆる視点で語られていき ました。 「患者が外出先で発作を起しても、位置情報から近所の病院を検索できる」 「位置情報をスケジュールソフトと連携できないだろうか」 「個人の行動履歴もプライバシーを考慮しなくてはならない」 「ドラマ『24』では敵の位置が携帯デバイスに表示されるシーンがある」 「そういえばCLIEの新製品がなくなるのは残念だ」 「ノキア製の携帯のPIM機能はPDA並ですばらしい」 「携帯デバイスでは、実際のところバッテリー切れが深刻だ」 「オフィス机向けの携帯電源のコネクタがあるといいのに」等など。 部会は勉強会や意見交換会といった側面が強く、技術的な解説や解決策、法的な問 題、具体的な要望や提案、最近の話題まで、とりとめがないほどに自由で率直なア イデアが飛び交います。今回の参加者は約10名でしたが、最初から最後まで発言を しなかった人は誰もいないほど、活発な意見交換がなされていました。 (余談ですがこの部会はコンソーシアム内で女性メンバー率がダントツだそうです) 部会リーダーである大野氏は「ユビキタスが進んでいくと、人間の情報はますます 個人単位になる」と指摘しています。逆に言えばこれまでは、企業や世帯などの集 団から個人の情報へ到達する形でした。しかしこれからは個人単位で情報が存在し、 所属集団の情報は属性的な扱いになっていくとのことです。ユビキタスへの流れは 個人情報の扱いだけではなく、データの構造にも影響を与えていきそうです。 ===================================== 【部会探訪:メタデータ活用部会+Webサービス活用部会(2月25日)】 ===================================== メルマガ創刊号ではメタデータ活用部会を「利用する側の立場で楽しんでいる印象」 と記しましたが、今回は「システム開発準備モード」になっていました。 愛知万博で披露されるWebサービス「TravelPlanner」では、RSS連携部分をメタデ ータ活用部会が担うことになっています。そのため、今回はWebサービス実証部会 との合同開催でした。 RSS連携とは具体的にはブログやメディア情報を処理する部分です。TravelPlanner では、地図上の特定のポイントから情報のあるページへジャンプする機能を予定し ています。例えば、地図で施設が表示されているポイントから、その施設について 記してあるブログ記事を参照することができます。ユーザーは位置や施設をもとに、 ネットにある新鮮で実用的な情報を検索できることになります。 現在はこうしたRSSベースの情報をいかに効率よく、かつ安全に収集するか、その 具体的な技術を検討している段階です。著作権の注意事項も話題になりました。 ただしブログには大きく分けて二種類あります。ひとつは今回のシステムを想定 した(自前の)ブログと、もうひとつは世間一般に無数存在しているブログです。 前者のものは部会で研究してきたSAF(SKY ACTIVE FIELD)を活用し、最新の画像 を送信することなどを想定しています。現段階では緯度や経度情報を携帯から発信 できない可能性があり、もし不可なら施設情報で代替することを検討しています。 しかしより困難と予想されるのは、自然発生する無数のブログからどう効率的に高 品質な記事を優先的に表示するか、加えて今回のシステムと連携できるような位置 情報をどう取得(または付与)するかです。 これらを解決するための様々な手段が具体的な技術構想の形で活発に提案されてい ました。候補となる選択肢がいくつかあるなか、まだどれが最適なアプローチとな りうるのか技術的な調査も含めて検討している段階です。 TravelPlannerシステム全体のスケジュールとしては、5月のビジネスショウまでに はほぼ完成してデモをするのが目標です。今回の部会ではメンバー内で構想を整理 したので、3月以降はより具体的な技術の調整に進むことになりそうです。 ===================================== 【活動実績:2005年 2月】 ===================================== ◆2月 7日:TravelXML標準化部会 ◆2月10日:運営委員会 ◆2月16日:セキュリティ部会 ◆2月17日:SOA部会+BI研究部会 ◆2月24日:ユビキタス・組み込み系部会 ◆2月25日:メタデータ運営部会+Webサービス実証部会 ===================================== 【今後の予定】 ===================================== [公式イベント] ◆3月 3日:ContactXML部会(富士ソフトABC) ◆3月10日:運営委員会(イースト) ◆3月14日:XMLコンソーシアム・セミナー「XMLデータベース徹底研究」 http://www.xmlconsortium.org/seminar/m32/annai_v1.html ◆3月16日:セキュリティ部会(東京エレクトロン) ◆3月17日:SOA部会+BI研究部会(会場調整中)       メタデータ活用部会(会場調整中) ◆3月24日:ユビキタス・組み込み系部会(日立 大森ベルポート) ◆3月25日:Webサービス実証部会(日立 大森ベルポート) ◆4月15日:ユーザーシンポジウム(東京コンファレンスセンター品川) ◆5月27日:XMLコンソーシアム総会(東京コンファレンスセンター品川) ◆6月初旬:XMLコンソーシアムWeek開催予定 ※詳細はコンソーシアムや部会からの案内をご確認ください [関連イベント] ◆4月26日〜27日:UML Forum/Tokyo 2005 http://www.otij.org/UMLForum2005/ ◆5月18日〜20日:ビジネスショウ TOKYO 2005 http://bs.noma.or.jp/ ===================================== 【運営委員会から】 ===================================== 総会開催が5月27日に決まり、着々と準備を進めています。追って開催されるWeek は総会終了後できるだけ速やかにということで、6月初旬で調整しています。 また総会と関連して、2004年度のアンケートを実施する予定です。主にXML&Web サービス普及度について問うものを検討しています。アンケートにより現状や会員 要望を吸い上げ、今後の活動にいかすことが目的です。 ほかにも、XMLコンソーシアムセミナー「XMLデータベース徹底研究」を3月14日に 開催することが決まりました。ようやく最近になって注目が復活してきています。 多くの人が参加することを期待しています。 (上記アンケートとは別に経済産業省関係から依頼された「EAにおけるサービス コンポーネント参照モデルに関する調査」もありますが、それはコンソーシアムが 実施するものではありません。念のため) ===================================== 【編集後記】 ===================================== いよいよ通常のメルマガを開始することになりました。そうはいっても、手探りで 進めていくことになると思います。ご要望や提案があればぜひお願いします。 当初メルマガを企画するにあたり、部会の活動報告をどうするかが悩ましいところ でした。もし議事録のような形にしてしまうと「部会出席者が減るのでは」と懸念 もありました。そんななか副会長の田原さんが「第三者として興味をそそられた 部分について独自の視点でどうぞ」とアドバイスくださり、今回のような形にして みました。今後も反応を確かめながら模索すると思いますが、部会の生き生きとし た姿を伝え「次は参加したい」と思えるようなメルマガにできればと考えています。 ===================================== 【このメールマガジンについて】 ===================================== なお、当メールマガジンはXMLコンソーシアム会員を対象に発行しております。 転送する場合は社内に限定するなど、ご配慮をお願いいたします。 発行人:鶴保征城 編集人:加山恵美 次回以降の配信先の変更や追加、および要望はXMLコンソーシアム事務局まで ご連絡ください。 XMLコンソーシアム URL http://www.xmlconsortium.org/ 事務局 mailto:xmlcons@fsi.co.jp  〒130-0022 東京都墨田区江東橋 2-19-7 富士ソフトABCビル Tel: 03-5600-6205 Fax: 03-5600-6431 Copyright(C) 2005 The XML Consortium =====================================