===================================== XML Consortium News X M L コ ン ソ ー シ ア ム ニ ュ ー ス 2005年10月号(2005年9月30日発行) =====================================  半袖ではやや寒くなってきました。オフィスにはネクタイが戻ってきたようです。 クールビズの夏を振り返ると、ネクタイなしの服装が見事に市民権を得た年でした。 次はウォームビズだそうです。セーターやベストが定着するかもしれませんね。 メールマガジンの配信先については末尾の案内をご覧ください。 ===================================== 【目次】 ===================================== ◆ニュース:UMTPとXMLコンソーシアムが協業に合意 ◆イベント:セキュリティセミナー ◆部会探訪:ドキュメント・メタデータ活用部会 ◆活動実績(2005年9月) ◆今後の予定 ◆運営委員会から ===================================== 【ニュース:UMTPとXMLコンソーシアムが協業に合意】 =====================================  9月15日にモデリングフォーラム2005にてXMLコンソーシアムに関係がある3つの 発表がありました。 「UMTPとXMLコンソーシアム、BPMとSOAの実現化の研究・調査の協業に合意」 「アジアにおけるモデリング技能及びXML技術者認定のためにUMTPインターナショ ナル発足」 「UMLモデリング技能認定試験制度とXML技術者認定制度が連携」  まず最初にUMLモデリング推進協議会(UMTP)とXMLコンソーシアムのアライアン スです。具体的にはUMTPのBPMN(Business Process Modeling Notation)研究会と XMLコンソーシアムのSOA部会/BI研究部会が連携して活動します。これによりBPMや SOAを実現する研究や調査で両者が得意分野で能力を発揮し、相乗効果が生まれて 研究活動がさらに高度で活発になることが期待できます。  SOA部会/BI研究部会を代表して協業をとりまとめた牧野友紀氏(日本ユニシス) は「過も不足もない真なるSOAを捉えること」に狙いを定めています。今後の活動 では「中立的な立場のコンソーシアムとBPMN研究の能力を合わて推進力をつけるこ と、ビジネスとITの接点になると期待されるSOAの能力と利用方法を客観的に評価 すること、その研究結果から適正なメッセージを発信し現実感を醸し出すこと」 と抱負を語っていました。  次にUMTPインターナショナル発足です。アジアにおけるモデリング技能やXML技 術認定を目的に、UMLモデリング推進協議会(UMTP)、韓国・高麗大学、中国・武 漢大学、およびそれぞれの国の教育ベンダなどが連携してUMTPインターナショナル を設立しました。  UMTPインターナショナルはモデリング認定試験に関連したアクションプランを策 定しました。現在UMTP/Japanが実施しているL1レベルの試験を中国では11月、韓国 では12月から、またL2試験は2006年夏を目指して翻訳を進めます。またL3以上の試 験開発で協力していくこと、さらにビジネスプロセスモデリング技術体系と認定試 験を共同で開発することも盛り込まれました。  最後に認定試験制度の連携です。UMLモデリング推進協議会とXML技術者育成推進 委員会は、それぞれが運営している「UMLモデリング技能認定試験」と「XML技術者 認定制度(XMLマスター)」を共同で推進していきます。試験そのものは独立した ままですが、今後は共同セミナーの開催や試験作成ノウハウの共有などで連携して いきます。 ◆UMTP/Japan http://www.umtp-japan.org/ ◆XMLコンソーシアムからのリリース(2005年9月15日) 【報道発表】 UMLモデリング推進協議会とXMLコンソーシアム、BPMとSOAの実現化の  研究・調査の協業に合意 http://www.xmlconsortium.org/release/pdf/px050915-UMTP-XMLCons-final2.pdf ===================================== 【イベント:セキュリティセミナー(9月13日)】 =====================================  9月13日にXMLコンソーシアムセミナーとして「オープンなWebアプリケーション 環境のためのセキュリティ最新動向−認証技術編」を実施しました。会場はほぼ 満員で大盛況でした。  冒頭には「Webアプリケーション環境のための認証技術」と題してセキュリティ 関連のXML規格からWebアプリケーションのセキュリティで重要となるSAMLやSSOま で、セキュリティ部会リーダー岡村和英氏(株式会社ネット・タイム)から解説が ありました。  最新標準化動向では「Liberty Alliance Project概要」として日本支部共同議長 の五味秀仁氏(NECインターネットシステム研究所)より解説がありました。この Liberty Alliance Projectとは2001年9月に設立したビジネスアライアンスであり、 認証連携やプライバシー情報流通等の仕様策定を進めています。昨今では個人情報 保護法もあり、注目が高まっています。特徴はアイデンティティ(個人の情報や識 別)を集中管理するのではなく、分散した状態で連携可能にすることです。鍵とな る技術はXMLベースの標準に準拠し、以下のものが挙げられます。 ○ID-FF :SAMLをベースとしたSSOと認証連携 ○ID-WSF:個人情報交換のためのWebサービス基盤 ○ID-SIS:個人情報に関する各種サービスへのインターフェース仕様  さらにこれらの仕様策定はOASISにおけるSAMLの仕様策定と相互に反映させ発展 してきました。当初はSAML1.0の上層にID-FF1.0がありましたが、今後はSAML2.0 の上層にWS Security、さらにその上層にID-WSF、その間をほかの標準が織り混ざ る形で構成されていくようです。  すでに日本でも総務省のEduMartはじめ導入が進んでいます。Liberty Alliance Projectは今後も連携促進のための技術策定や適合性試験を実施するなど普及活動 を推進することを目指しています。  その後にはWebアプリケーションを実現するための具体的な製品として4社から 5製品が紹介され、それぞれの特徴や長所がアピールされていました。 ○Sun Java System アイデンティティ管理製品  (サン・マイクロシステムズ株式会社) ○DataPower XS40 XMLセキュリティ・ゲートウェイ  (東京エレクトロン株式会社) ○ActiveGlobe WebOTX/WebSAM SECUREMASTER  (日本電気株式会社) ○Oracle Fusion Middleware  (日本オラクル株式会社) ◆XMLコンソーシアムセミナー開催案内 http://www.xmlconsortium.org/seminar/050913/annai_v3hp.html ===================================== 【部会探訪:ドキュメント・メタデータ活用部会(9月22日)】 =====================================  ドキュメント・メタデータ活用部会では新世代XML編集ツールとHR-XMLを中心に 技術検証や情報交換が行われました。  XML編集ツールはxfy(ジャストシステム)とXML Starletを題材にしました。 xfyについては概要からXBRLにおける利用についての特徴を参加者が発表し、後に 要望などを意見交換しました。まだxfyはベータ公開中であり、参加者は今後どう 発展していくか興味津々のようです。  もうひとつのXML Starletもまだベータの段階ですが、xfyとは対照的でコマンド ラインで操作するXML編集ツールです。XPathを使ったノードの操作や、 XMLの階層 構造を表示するなど、XMLの知識があれば軽快で便利かもしれません。  後半ではHR-XMLの研究と実装実験への可能性を模索しました。特別にHR-XMLコン ソーシアム関係者が来訪し、HR-XMLの紹介と解説をしてもらいました。部会という 至近距離で語り合える場なので随時参加者のリクエストに応じる形で解説が行われ、 率直な意見交換が進んでいました。  部会では事例や技術詳細を中心に調査を進め、実証実験へと発展させるならどの ようなシナリオが考えられるか継続して模索する予定です。 ===================================== 【活動実績:2005年 8月】 ===================================== ◆9月 5日(月):TravelXML標準化部会 ◆9月 8日(木):部会リーダー会、運営委員会 ◆9月13日(火):XMLコンソーシアムセミナー ◆9月13日(火):関西部会 ◆9月15日(木):ユビキタス・組み込み系部会 ◆9月20日(火):SOA部会+BI研究部会 ◆9月22日(木):ドキュメント・メタデータ活用部会 ◆9月28日(水):セキュリティ部会 ◆9月29日(木):Webサービス実証部会 ===================================== 【今後の予定】 ===================================== [公式イベント] ◆10月 3日(月):TravelXML標準化部会(NTTデータ 豊洲センタービル) ◆10月13日(木):部会リーダー会、運営委員会(日本オラクル) ◆10月18日(火)〜19日(水)  XMLコンソーシアム講座「リアルWebサービス」(仮、詳細調整中) ◆10月20日(木):SOA部会+BI研究部会(日本IBM 箱崎) ◆10月21日(金):ユビキタス・組み込み系部会(日立 大森ベルポート) ◆10月21日(金):関西部会(日本ユニシス関西支社) ◆10月26日(水):セキュリティ部会(東京エレクトロン) ◆10月27日(木):ドキュメント・メタデータ活用部会(リコー 小石川事業所) ◆10月28日(金):Webサービス実証部会(場所調整中) ※詳細はコンソーシアムや部会からの案内をご確認ください [関連イベント] ◆10月7日(金):ビジネスモデル学会 第6回KM研究会(後援) http://www.biz-model.org/whatsnew/detail.html?whatsnew=62 ◆10月8日(土):ビジネスモデル学会 秋季年次大会(後援) http://www.biz-model.org/whatsnew/detail.html?whatsnew=59 ◆10月24日(月):Liberty Alliance Day in Japan 2005(後援) http://www.projectliberty.org/jp/Liberty_Alliance_Day_in_Japan_2005.html ◆11月8日(火)〜10日(木):JavaOne 2005 Tokyo(後援) http://jp.sun.com/javaone/ ◆11月25日(金):デジタル・ドキュメント・シンポジウム2005(協賛) http://www.ipsj.or.jp/sig/dd/ ◆2006年2月9日(木)〜10日(金) Developers Summit 2006 (オフィシャルコミュニティ) http://www.seshop.com/event/dev/ ===================================== 【運営委員会から】 ===================================== ◆UMTPとのアライアンスを正式発表  ニュースとして冒頭にお伝えしたとおりですが、前々から準備していたUMTPとの 協業がついに正式発表へと運ぶことができました。XMLコンソーシアムのSOA部会と BI研究部会の活動が今後躍進することを期待しています。 ◆10月にXMLコンソーシアム講座を開催  追って詳細を発表しますが、10月にはXMLコンソーシアム講座を開催します。 主にWebサービスに関係する技術について解説する予定です。業務後に参加できる ように2日間コースで夜に開催します。どうぞお楽しみに。 ===================================== 【編集後記】 =====================================  XMLコンソーシアムが開催するイベントでは、XMLの初級者から上級者まであらゆ るスキルの人が満足できるように、また初級者には徐々にレベルアップが図れるよ うに配慮されているそうです。新年度すぐの部会紹介セミナーではXML基礎解説、 その次に来月のWebサービス学習講座など、知識を着実に発展させていくようにイ ベントが組まれています。XMLコンソーシアムのイベントをベースに勉強していけ ば 1年後には確実にレベルアップができそうです。ぜひXMLコンソーシアムを通じ て技術力向上を図ってみてください。 ===================================== 【このメールマガジンについて】 ===================================== なお、当メールマガジンはXMLコンソーシアム会員を対象に発行しております。 転送する場合は社内に限定するなど、ご配慮をお願いいたします。 次回以降の配信先の変更や追加、および要望はXMLコンソーシアム事務局まで ご連絡ください。 発行人:鶴保征城 編集人:加山恵美 XMLコンソーシアム:http://www.xmlconsortium.org/ 事務局宛てメール :mailto:xmlcons@fsi.co.jp 〒130-0022 東京都墨田区江東橋 2-19-7 富士ソフトABCビル Tel:03-5600-6205 / Fax:03-5600-6431 Copyright(C) 2005 The XML Consortium =====================================