===================================== XML Consortium News X M L コ ン ソ ー シ ア ム ニ ュ ー ス 2006年2月号(2006年1月31日発行) =====================================  1月には関東でも積雪がありました。週末でしたので通勤通学にはさほど影響は なかったものの、センター試験会場へ向かう受験生には受難だったようです。雪雲 はすぐ去りましたが、雪で楽しそうにはしゃぐ子どもの姿はしばらく続きました。 メールマガジンの配信先については末尾の案内をご覧ください。 ===================================== 【目次】 ===================================== ◆部会探訪:これからはSCAの時代が到来か?(BI研/SOA部会) ◆部会探訪:sPlatプロジェクト始動(Webサービス実証部会/セキュリティ部会) ◆勉強会:コンソーシアム会員限定 XMLマスター勉強会 ◆活動実績(2006年1月) ◆今後の予定 ◆運営委員会から ===================================== 【部会探訪:これからはSCAの時代が到来か?(SOA部会)】 =====================================  SOA部会では「Service Component Architectureとは」と題し、SCAの勉強会を行 いました。SCAとはSOAのプログラミングモデルと考えることもでき、今後のSOAと の関係において着目する必要がありそうだからです。  発表者はSCAの特徴について、一元的なプログラミングモデルが提供されている こと、コンポーネントをベースとした開発の手法や拡張ができそうなこと、SOAよ りは具体的に定義されていると述べていました。  全体像の把握や採用のメリット・デメリットなど、メンバーで意見交換をするう ちに実装についても話が及びました。 「SCAはWebSphere Integration Developerにも導入されていますよ」 「年末に私が試してみた時はなかったはずですが……」 「年明けの最新版ではあるのですよ」 「ええっ?」  メンバーの指摘により、急きょ最新版のWebSphere Integration Developerに画 面を切り替え、サービスの設定やインターフェースを定義する画面でSCAが導入さ れているのを皆で確認しました。画面を見ながらメンバーが感想をひと言。 「(SCAで開発するような)こういう時代の幕開けなのでしょうか」  SCAについては今後も継続してSOA部会で研究していくことになりそうです。  今後のSOA部会活動ではグレゴールグラムの図を描いてみることをしながら、描 くためのノウハウやメリットをまとめていく予定です。 @話題の用語:SCA(Service Component Architecture) −−−−−−−−−−−  サービス指向のコンポーネント・モデル。BEA Systems、IBM、IONA、Oracle、SAP AG、Siebel Systems、Sybaseらが2005年11月にSCA Ver 0.9を発表。EJBやWebサー ビス、Javaクラスなどに対し単一のインターフェースでのアクセスが可能となる。 参考:Service Component Architecture http://www-128.ibm.com/developerworks/library/specification/ws-sca/ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ===================================== 【部会探訪:sPlatプロジェクト始動(Webサービス実証部会/セキュリティ部会)】 =====================================  Webサービス実証部会とセキュリティ部会は合同でsPlatプロジェクトに取り組ん でいます。これまでもTravelXML実証実験で直面した問題に端を発し、Webサービス で部分暗号化した時の妥当性検証について議論してきましたが、新たに「sPlatプ ロジェクト」と命名し解決策を模索することにしました。  問題をもう少し詳しく説明します。Webサービスではデータが複数のサイトを経 由することが考えられます。もし特定の要素に暗号化を施してタグ名が変わると、 途中で経由するサイトで妥当性検証に支障が生じる可能性があります。  実際に先のTravelXML実証実験ではカード番号など一部の要素を暗号化しました が、中継地点の妥当性検証で困難が生じました。例えば以下のケースです。    【旅行代理店】 −→ 【旅行企画会社】 −→ 【宿泊施設】     暗号化前       中間地点        暗号複合後     データ:平文     データ:暗号化     データ:平文                  ↑                妥当性検証に支障  部分暗号化した場合の妥当性検証についてW3Cから解決策がいくつか提案されて いますが、2地点間を想定しているのでWebサービスの中間地点では対処方法が限ら れています。  この問題を解決するための手法やツールを考えるのがsPlatプロジェクトですが、 解決方法は何通りか考えられます。立場で分類するとメッセージの送信側と受信側 がいます。また段階で分類するとメッセージ送信前と中間地点などが考えられます。 立場や段階に応じて対処できることは何かと分けて考えていきます。  また今後はツールを開発することにもなりそうですが、その場合に既存の特許へ の配慮も検討しているところです。 ===================================== 【勉強会:コンソーシアム会員限定 XMLマスター勉強会】 =====================================  XMLコンソーシアムでは新しい話題についての情報収集や意見交換を行うために 勉強会をいくつか企画しています。  まず第一弾としてXMLマスター勉強会を実施いたします。XMLマスターとはXML技 術者認定試験のことで、ベンダーに依存しない中立的な標準技術の技能を問う試験 です。2001年10月開始いらい、すでに取得者は1万人を超えました。 XML技術者認定制度 http://www.xmlmaster.org/  今回の勉強会はXMLマスターを主催するXML技術者育成推進委員会の全面的な協力 のもとに開催いたします。XMLコンソーシアム会員に限定した勉強会となっており、 セミナー受講は無料です。もし認定試験を受験するなら通常の20%割引が適用され ます。XMLマスターをきっかけにスキルアップを目指すなら絶好の機会です。  勉強会は以下の日程を予定しています。    (1)XMLマスター:ベーシック直前対策セミナー       第1回 2006年2月17日(金) 14:30〜18:00       第2回 2006年2月28日(火) 14:30〜18:00    (2)XMLマスター:プロフェッショナル直前対策セミナー      第1回 2006年2月21日(火) 14:30〜18:00 第2回 2006年3月 1日(水) 14:30〜18:00 (3)XMLマスター:ベーシック試験       第1回 2006年3月 7日(火) 14:30〜15:30       第2回 2006年3月22日(水) 14:30〜15:30    (4)XMLマスター:プロフェッショナル試験       第1回 2006年3月 7日(火) 16:30〜18:00       第2回 2006年3月22日(水) 16:30〜18:00    *受付は各回開始30分前より行います。  詳しくはXMLコンソーシアムからの案内をご参照ください。 ===================================== 【活動実績:2006年1月】 ===================================== ◆1月12日(木):部会リーダー会、運営委員会(日立製作所) ◆1月17日(火):関西部会(神戸・コベルコシステム) ◆1月19日(木):BI研部会/SOA部会(日本ユニシス本社ビル) ◆1月20日(金):Webサービス実証部会+セキュリティ部会(東京エレクトロン) ◆1月25日(水):ユビキタス・組み込み系部会(インターネットイニシアティブ) ◆1月26日(木):ドキュメント・メタデータ活用部会(ベンチャーSumida) ===================================== 【今後の予定】 ===================================== [公式イベント] ◆2月 9日(木):部会リーダー会、運営委員会(日立ソフト) ◆2月16日(木):BI研部会/SOA部会(日本ユニシス本社ビル) ◆2月21日(火):関西部会(日本ユニシス) ◆2月?日(?):Webサービス実証部会/セキュリティ部会(調整中) ◆2月?日(?):ユビキタス・組み込み系部会(調整中) ◆2月?日(?):ドキュメント・メタデータ活用部会(調整中) ※詳細はコンソーシアムや部会からの案内をご確認ください [関連イベント] ◆2006年2月1日(水)〜3日(金):PAGE 2006 http://www.jagat.or.jp/page/ ◆2006年2月9日(木)〜10日(金) Developers Summit 2006 (オフィシャルコミュニティ) http://www.seshop.com/event/dev/ ===================================== 【運営委員会から】 ===================================== ◆PAGE 2006 クロスメディアコンファレンスでメタデータに関する講演があります  2006年2月3日、PAGE 2006 の クロスメディアコンファレンスでドキュメント・ メタデータ活用部会が「基幹系情報システムへのメタデータ活用」と題した講演を 行います。ご興味のある人は是非ご参加ください。参加費は無料です。 PAGE 2006 クロスメディアコンファレンス http://www.jagat.or.jp/page/2006/cmc/index.htm ◆勉強会を立ち上げます  アンケートで寄せられた要望などをもとに、最新の話題についての情報収集や情 報交換のために勉強会を実施していくことを考えています。まずは第一弾として XMLマスター勉強会を準備しておりますが、ほかにもWeb 2.0を題材としたものも検 討中です。どうぞご期待ください。 ===================================== 【編集後記】 =====================================  部会にお邪魔すると新しい技術用語や技術動向を理解するために意見交換する姿 をよく見ます。一人では結論に到達まで時間がかかりますが、周囲から意外な仮説 や体験談が寄せられて「そういうことか!」と皆の頭に何かが通じる時があるよう です。そういう場面に遭遇するとすごく得をしたような気になります。 ===================================== 【このメールマガジンについて】 ===================================== なお、当メールマガジンはXMLコンソーシアム会員を対象に発行しております。 転送する場合は社内に限定するなど、ご配慮をお願いいたします。 次回以降の配信先の変更や追加、および要望はXMLコンソーシアム事務局まで ご連絡ください。 発行人:鶴保征城 編集人:加山恵美 XMLコンソーシアム:http://www.xmlconsortium.org/ 事務局宛てメール :mailto:xmlcons@fsi.co.jp 〒130-0022 東京都墨田区江東橋 2-19-7 富士ソフトABCビル Tel:03-5600-6205 / Fax:03-5600-6431 Copyright(C) 2005 The XML Consortium =====================================