===================================== XML Consortium News X M L コ ン ソ ー シ ア ム ニ ュ ー ス 2008年1月号(2008年1月10日発行) =====================================  あけましておめでとうございます。このメールマガジンも今回から4年目に突入 します。今後ともどうぞよろしくお願いします。 メールマガジンの配信先については末尾の案内をご覧ください。 ===================================== 【目次】 ===================================== ◆新年のご挨拶:XMLコンソーシアム会長 鶴保征城氏 ◆インタビュー:関西部会・芦田尚人氏(ブレイニーワークス) ◆部会探訪:XMLDB部会(2007年12月20日) ◆活動実績(2007年12月) ◆今後の予定 ◆運営委員会から ===================================== 【新年のご挨拶:XMLコンソーシアム会長 鶴保征城氏】 =====================================  謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。  XMLコンソーシアムの会長として7度目の新年を迎えました。  ここに至るまでの会員皆様のご支援、ご協力に対し心からの御礼を申し上げます。  総務省の調査によると、2006年度は日本人口の2/3がインターネットを利用して おり、インターネットやITは日常生活に欠かせなくなっています。昨年電車の自 動改札トラブルが発生して通勤通学に影響を与えたように、ソフトウェアの信頼 性や品質は日々重要性を増しています。  このソフトウェア開発で見ると、近年では新しい動きが見られます。従来はオ ーダーメイド発注型でしたが、近年ではビジネス価値創出型となります。後者は ビジネスとシステムが一体化しており、短期間で開発するのが特徴です。いわば 「ものづくりからサービス」へと変化したと言えます。  一方XMLコンソーシアムは「XML」という要素技術から出発していますが、近年 の活動では「Web 2.0」、「マッシュアップ」、「SOA」などのキーワードが頻出 し、先に述べた新しいタイプのソフトウェア開発を実践しています。まさに最先 端を先取りし、IT業界をリードしています。  また情報サービス産業で見ると、およそ従事者は80万人、売り上げ規模は17兆 円と言われています。従来型のソフトウェア開発では開発費はエンジニアの人月 で算出していますが、近年のソフトウェア開発に同じビジネスモデルを適用し単 純にエンジニアが手や頭を動かした日数で算出するのは適切ではないでしょう。 これは技術というよりは業界全体に関わる問題であり、今後の課題と言えます。  当初コンソーシアム活動はXMLの普及・啓発、研究・実証、標準化支援を中心に 活動してきましたが、2006年度からはよりポジティブに、XMLに関する各種提言の 作成も目指すようになりました。昨年は「エンタープライズ・システムのための Web 2.0」提言書、製造情報連携フォーラム(SCF2007)ではデモシステム向けセ キュリティ検討報告書などを発表するなど、積極的に情報発信をしています。  こうした提言作成にも注力しながら技術動向のアンテナを磨きつつ、旬のテー マにスピーディーかつタイムリーな取り組みを続け、活動をより有意義なものと し、会員皆様のご期待にお応えしたいと思います。sPlatプロジェクトのように複 数の部会がタイアップするなど、組織の枠を越えた連帯的な活動を充実させ、多 くの企業の連合体だからこそできる当会活動の意味を深めていきたいと願ってお ります。  本年もご支援の程よろしくお願い申し上げます。  本年のより一層のご健勝とご活躍を心より祈念いたします。 XMLコンソーシアム 会長 鶴保征城 ===================================== 【インタビュー:関西部会・芦田尚人氏(ブレイニーワークス)】 =====================================  今回は関西部会リーダーの芦田尚人氏(ブレイニーワークス)にお話を聞きま した。芦田氏は長年エンジニアとして実績を積んできました。この道20年のベテ ランで経験豊富であり、技術動向の関心や洞察力は高く、社内では新技術の推進 役でもあるそうです。現在は自社の業務用ソフトウェアパッケージの企画から市 場調査、セリングまでの業務を遂行されています。今まで、開発プロジェクトで プロジェクトマネージャからアーキテクト、ファシリテーターの役割までこなし ながらも、これが「システムエンジニア」とシンプルに称しています。  普段から新技術の動向を調査していることもあり、XMLコンソーシアムの存在に は早々と気づき、いつしか複数の技術系部会に顔を出すようになっていました。 現時点では関西部会のほか、東京で開催されるSOA部会にも参加しています。  数年前、東京と大阪を往復してXMLコンソーシアム活動に参加する芦田氏を見て、 会社の後輩たちに「こういう機会を与えたい」と思うようになりました。しかし いかんせん、大阪から東京まで足を運ぶとなると簡単ではありません。また、他 の企業にもそう思っている人はいるはずだと考え、状況を知るために、まずは関 西で人を集め、座談会を開いてみたそうです。すると参加者から「地元で気軽に 参加でき、エンジニアが技術の議論や実践をする場がほしい」という声が多く挙 がりました。ここでの意見から、実際に活動が可能なのかを試す準備部会の活動 を経て、関西部会の設立趣旨をまとめ2005年度から関西部会が発足することとな りました。  本年度は関西部会が発足してから3年目です。関西部会はその名の通り関西を中 心に活動する部会で、何か技術的なテーマを掲げるほかの部会とは性質が異なり、 幅広く参加者の意向に沿って柔軟に活動しています。活動内容はXMLコンソーシア ム活動全般をうまく凝縮するようにテーマを抽出して活動しており、これは関西 部会のうまみの1つといえるかも知れません。  関西部会ではWebアプリケーション実装など技術的な研究だけではなく、会社を 越えたエンジニア同士の貴重な交流の場となっているそうです。エンジニア経験 の長い芦田氏は部会メンバーにとって、エンジニアの良き先輩であり相談役にも なっています。さらに最近では学生との座談会を始めたこともあり、学生からも 慕われています。  昨今ではITコーチングのスキルが着目されていますが、芦田氏は普段の素の状 態でコーチの役割を果たしていることから「ネイティブコーチですね」と言う人 もいるとか。関西のエンジニアやエンジニアの卵にとって芦田氏は頼もしい存在 かもしれません。 ===================================== 【部会探訪:XMLDB部会(2007年12月20日)】 =====================================  XMLコンソーシアムDayの2週間後、XMLDB部会は2007年最後の定例部会を開催し ました。まず最初にXMLコンソーシアムDayのフィードバックということで、Dayで 発表または参加した人たちがイベントのようすをそれぞれ簡単に報告しました。 XMLDB部会の発表以外にも参加した人がいたため、全体の発表内容や雰囲気も共有 することができました。  次はXMLDB製品紹介です。部会ではXMLDBベンダーが持ち回りで自社製品を紹介 しています。今回はOracleの順番ということで、同社のメンバーの方からリリー スされたばかりのOracle Database 11gにおけるXMLDB新機能を紹介してもらいま した。普段ではなかなか聞けない貴重な話も多いためか参加者から質問が絶えず、 予定していた時間を大幅に超過してしまうほどでした。  この後はサブグループや有志ワークチームに分かれて活動を進めました。普段 この時間帯ではマーケティング系と技術系の2つのサブグループに分かれるところ ですが、今回はこれらに加えて「XMLDBシステム開発実践有志チーム」が初めて顔 を合わせることになりました。このメンバーはXMLDBを用いたシステムを具体的に 考案するために集まった有志です。対象はXMLコンソーシアムのWebサイトです。  XMLコンソーシアムのWebサイトには7年間の活動の成果となるコンテンツがいろ いろと蓄積されています。これらのコンテンツをXMLDBに格納し、どのようなこと が可能になるか考案するプロジェクトが始まりました。このプロジェクトのため にXMLDB部会リーダーだけではなく、Web2.0部会やWebサービス実証部会のリーダ ー、また運営委員も加わり、あらゆる可能性を語り合っていました。実益も兼ね た研究となりそうです。  技術系サブグループはXMLDBやその周辺技術に関する情報交換や、X-Pediaの執 筆分担などを相談しました。X-PediaとはXMLDBに関する用語などを解説するもの で、主にWikiを用いてWebで公開・共同執筆します。XMLDB部会の知恵の結集とな りそうです。またマーケティング系サブグループはXMLDB事例の分析について検討 しました。Webサイトやベンダーなどから収集したXMLDB使用事例から、業種の分 類やSIerの有無、元となるデータの性質など多角的に分析することになりそうで す。 ===================================== 【活動実績:2007年12月】 ===================================== ◆12月4(火)、6(木)、7日(金):XML コンソーシアム Day ◆12月 5日(水):内部統制勉強会 ◆12月12日(水):クロスメディア・パブリッシング部会 ◆12月13日(木):部会リーダー会、運営委員会 ◆12月14日(金):Webサービス実証部会+セキュリティ部会 ◆12月17日(木):関西部会 ◆12月20日(木):SOA部会+BI研究部会 ◆12月20日(水):XMLDB部会 ◆1月 9日(水):内部統制勉強会 ◆1月 9日(水):クロスメディア・パブリッシング部会 ===================================== 【今後の予定】 ===================================== [公式イベント] ◆1月10日(木):Web2.0部会(メタデータ) ◆1月17日(木):運営委員会、理事会(ソフトバンクテレコム) ◆1月21日(月):関西部会(コベルコシステム) ◆1月23日(水):XMLDB部会(ジャストシステム) ◆2月13日(水):クロスメディア・パブリッシング部会(会場調整中) ◆1月30日(水):セキュリティ部会(会場調整中) ※詳細はコンソーシアムや部会からの案内をご確認ください [関連イベント] ◆2008年1月29日(火)  ソフトウェアジャパン 2008 (協賛)  http://www.ipsj.or.jp/10jigyo/forum/software-j2008/ ◆2008年2月7日(木)  ビジネスモデル学会 KM研究会 (後援)  http://www.jagat.or.jp/page/2008/session/session_detail.asp?sh=5&se=63 ◆2008年2月13日(水)〜14日(木)  Developers Summit 2008  http://codezine.jp/devsumi/2008/ ===================================== 【運営委員会から】 ===================================== ◆アンケートご協力ありがとうございました  XMLコンソーシアムから会員企業様向けにアンケートを実施いたしました。 お忙しい中、ご協力いただき誠にありがとうございました。これからデータを集 計し、近いうちにXMLコンソーシアムのWebサイトにて結果をご報告いたします。 会員企業様からの貴重な声は今後の活動に活かすようにしていきます。 ◆XMLコンソーシアムDayの資料を公開しています  XMLコンソーシアムのWebサイトにて、XMLコンソーシアムDayのプレゼン資料を 公開しております。  http://www.xmlconsortium.org/seminar07/index07.html ◆XML勧告10周年記念イベントの準備をしています  XMLは1998年2月にW3Cで勧告となりました。今年は勧告から10周年にあたります。 そこでXMLコンソーシアムはXMLの発展に貢献した方々をお招きし、10周年記念イ ベントを準備しています。イベントは3月5日、慶應義塾大学三田キャンパスにて 開催します。詳しい内容が決まり次第、別途案内いたします。どうぞご期待くだ さい。 ◆メルマガの感想をお聞かせください  XMLコンソーシアムでは、皆さんへの広報手段としてメルマガをより一層活用し ていきたいと考えております。メルマガに関しまして、ご感想/ご要望等がござい ましたら、ぜひお寄せください。 ===================================== 【編集後記】 =====================================  年末に両親の運動不足解消のため、きょうだいでWii Fitを共同購入しました。 Wiiをセッティングして初めて気づきましたが、Wiiからインターネット向けにメ ールが送信できるんですね。固有のメールアドレスが割り振られるようです。Wii でブラウザが使えるのは知っていましたが、こうしたゲーム機でもメールができ るとは驚きました。今後使い勝手が向上すれば居間からメールする日常もあり得 るのかなと感じました。 ===================================== 【このメールマガジンについて】 ===================================== なお、当メールマガジンはXMLコンソーシアム会員を対象に発行しております。 転送する場合は社内に限定するなど、ご配慮をお願いいたします。 次回以降の配信先の変更や追加、および要望はXMLコンソーシアム事務局まで ご連絡ください。 発行人:鶴保征城 編集人:加山恵美 XMLコンソーシアム:http://www.xmlconsortium.org/ 事務局宛てメール :mailto:xmlcons@fsi.co.jp 〒130-0022 東京都墨田区江東橋 2-19-7 富士ソフトビル Tel:03-5600-6205 / Fax:03-5600-6431 Copyright(C) 2008 The XML Consortium =====================================