SOA部会 2009年度活動要綱
■目的■
企業経営者のSOA(サービス指向アーキテクチャー)に対する期待は依然として高い一方で、欧米と比較すると、日本における企業システムへの
浸透は、進んでいると言うには今一歩の感がある。SOA が提唱する柔軟性や拡張性、再利用性等、その採用のメリットについては一定の理解を
得ているものの、実際に動くモノとして実装する為の設計方法や投資対効果が明確でない事がその大きな要因の一つと考える。当部会は、SOA が
企業情報システムで実際に動くモノとして活用される為に必要となるシステム設計/実装の方針(リファレンス・アーキテクチャ)やサンプル・コード、
有効活用の為のベスト・プラクティス等を提示すると共に、SOA
を活用したソリューションを具体的にイメージ/策定し、実践出来る為のスキル習得を目的とする。更に、得られた情報や知見を外部に発信する事でSOA
やの普及・発展に貢献すると共に、今後の行方についても一定の見解を示して
行きたい。
■活動内容■
以下のテーマを中心に活動を行う。
• サービスの記述、発見、合成、実装に関する規格・技術の調査
• SOA を活用した事例の収集と分析(BPM によるプロセス統合、B2B、EC 等)
• SOA やWeb サービス関連ツール(開発環境、実行環境)の調査
• SOA 実現に必要なノウハウ、アーキテクチャ・パターン、デザイン・パターンの収集と蓄積
• ビジネス・モデルの定義からWeb サービスによる実装に至るSOA 適用シナリオの作成
• Ajax やリッチ・クライアント等の技術のトレンドとSOA との関連の調査
• SaaS ビジネス、Cloud Computing(Services)、EDA を初めとする最新IT ビジネス動向とSOA との関連の調査
■活動の位置づけ■
当部会の活動の位置づけを以下に示す。
■2009年の重点施策■
XMLコンソーシアム活動の集大成となる2009 年度は、『再考!SOA の本質』をテーマに、SOA を取り巻く現状を踏まえ、ビジネス及びIT の具体的な
実現イメージを、開発者/ユーザへ提示することはもとより、その本質は何であったか再考する事を最重要施策とする。SOA 開発ツールやその実行
環境が整備されてきたものの、それらは手段に過ぎず、SOA の本質を見失っての設計/開発はその普及を阻害する事となると考えるからである。
また、SOA 開発プロセス(の一部)を実践し、部会での議論を深化する。更に、最近の最新技術トレンドとSOA との関連(e.g. SaaS ビジネスにおける
SOA との関連/SOA の適用効果等)を紐解き、今後のSOA の行方についても展望する。
■活動方法■
· 月例ミーティング(*)でのFace-to-Face のディスカッション
· メーリング・リストを活用した情報交換及びディスカッション
· ビジネス・イノベーション研究部会とのコラボレーション(ミーティングの同日開催、メンバー交流)
· 参加メンバー個人による個別テーマや事例の調査
· XML コンソーシアム他部会等との協調によるSOA 普及推進(e.g. 気象庁防災情報XML プロジェクト支援への参画)
· Web ページ、雑誌記事、出版等外部向けコンテンツの作成(e.g. XML ガイドブック執筆への参画)
· XML コンソーシアムDay、XML コンソーシアムWeek での活動報告
■ワーキング・グループ■
ワーキング・グループの構成や活動形態については、2009年度の最初のミーティング(6月下旬を予定)で協議の上、決定する。
■対象者■
SOAやWeb2.0関連技術/サービスを活用したITシステムの実現(設計/実装方法/ベスト・プラクティス)や、そのビジネス応用について興味をお持ちの方。
■会員メリット■
· SOA関連情報及びノウハウの獲得
· 参加メンバーによる情報交換、人的ネットワークの確立
■体制■
リーダー/サブリーダーは、2009 年度の最初のミーティング(6 月下旬を予定)で決定する。
·
候補
Ø
日力俊彦 日本IBM
システムズ・エンジニアリング(株)
Ø 牧野友紀 日本ユニシス(株)
Ø 天野富夫 日本アイ・ビー・エム(株)
Ø 倉澤良明 キヤノン(株)
Ø 芦田尚人 (株)ブレイニーワークス
Ø 柴田昌弘 日本電気(株)
Ø 坂下秀彦 (株)ジェー・アイ・イー・シー
Ø 何翁径迪 (株)アイ・ティ・フォロンティア