はじめに
1998年2月にXML V1.0の勧告が発表されて早や12年が経過しました。 XMLあるいはXMLを実装した技術は着実に浸透し、システム間連携の送受信データ、コンテンツ記述にXMLを用いることは半ば常識となっています。 しかしながら、XMLの利活用は極めて静かに進んだためか、動向や事例のみならず、開発者にとって必要な技術情報を一覧できる資料に乏しいのが実情です。
この現状を勘案し、本書はXMLコンソーシアムの活動を集大成する成果物の一つとして、XMLコンソーシアム9部会の活動に参加した有志が分担し作成しました。
- ビジネス・イノベーション研究部会
- SOA部会
- XML設計技術部会
- 次世代Web活用部会
- Webサービス実証部会
- 関西部会
- セキュリティ部会
- XMLDB部会
- クロスメディア・パブリッシング部会
本書は、上記部会活動の成果を技術トピック集としてまとめた「開発者の、開発者による、開発者のためのXMLガイドブック」であり、XMLを使ったシステムのモデル検討~設計~実装に至る各局面を追った技術情報、および実証実験に関する技術情報・実施報告をご参照いただけます。
加えて、XMLに関心をお持ちの技術者に広くご参照いただけるよう、XMLセキュリティ、XMLデータベースあるいはクロスメディア・パブリッシングといった個別視点からの参照も可能な仕立てとしました。
2001年以来のXMLコンソーシアム活動の集大成である本書が、開発者、広く技術者のお役に立てば何より幸いです。
本書が、今後のXML利活用推進に寄与できることを祈念しております。
2010年4月1日
XMLコンソーシアム
XMLガイドブック第2部 執筆者一同